あいな観察会2014.06.07

平成26(2014)年度、梅雨に入って初の観察会、4名の参加がありました。

待望の雨と梅雨入りを見越して予定した今年度第2回目の観察会ですが、雨量はこれまで20ミリにも満たず、気温の上昇もそれほど順調とは言えない中で、やはりキノコの発生には今一歩というところです。
展望台の登り口階段にアラゲカワキタケが発生していました。
今回は、東半分に踏み込むコースをはじめて踏査。
小型ながら腐生菌が散生し、今後に期待を抱かせるフィールドでした。

(スナップ)
階段に使われた材からアラゲカワキタケが束生です。

シロホウライタケ属の仲間と思われるキノコ。キノコが少ないときにしか関心が集まらないキノコ。

おそらく一時間降水量30mmぐらいの雨を体験歩行して長屋門で雨宿り。

向かいの茅葺きにキラキラ降るしずく。

(キノコ)
ホウロクタケ Daedalea dickinsii
傘表面にでこぼことイボ状突起多い

図鑑記載のある「管孔の乱れ」は余り無いが・・・

ツガサルノコシカケ Fomitopsis pinicola
傘表面頂部が黒くなるのが特徴、周縁部は逆に白い。

管孔はすごく細かい

ホコリタケの一種 Lycoperdon sp.
材でなく地面から発生していたもの。

キクラゲ Auricularia auricula
おもて面、でも胞子のできる面ではない。

うら面。人間の耳とおもて・うらが逆ですな。

ベニタケの一種 Russula sp.
おもて面。

うら面。ヒダは柄よりやや黄色味を帯びる。

側面より。柄は上下同大(上から下まで同じ太さ)。

アラゲカワキタケ Panus lecomtei
肉は非常に強靭と図鑑にあり、またItoさんの話でも実に堅い肉質でちぎれない、ということでしたが、発生後長く湿っていたためか割と簡単に裂くことができました。
おもて面。全体に細かい毛が見られる。

うら面。ヒダはしんなりしている

カシタケ Russula sp.(kashitake)
薄黄色の傘で、条線なく平滑、またはっきり粘性があることと、肉が無味無臭であり、柄に着色した粉、粒点が無く、細かい縦じわが見られる、以上よりカシタケと思われる。発生時期も5〜7月と一致。
おもて面。粘性がある。左の個体は一部に薄く赤みを帯びている。

うら面。ヒダは柄と同じ白色、しかし帰宅後見るとやや黄色くなっていた。

ヒメカバイロタケ Xeromphalina campanella
学名を調べたところ、Xero- 輝く、omphalo- へそ、 campanella 鐘 と出ました。なるほど名は体を表すですな。
おもて面。名前にあるようにこのくぼみが大切。

シロホウライタケ属の一種 Marasmiellus sp.
落枝に発生し、柄を含む全体が白っぽい、のち乾くと傘表面は薄茶色。ヒダは大変疎。
うら面。小ヒダがある。小ヒダを除けば18枚程度

おもて面。色はミルクココアのようでもあり、風合いのある色と質感(細かい粉または微毛に被われた感じ)

(その他の観察されたキノコ)
スエヒロタケ幼菌
枯れタケの表皮につく子嚢菌 Gloniopsis praelonga?