ついにお宝か! 2017.11.25

忙しい夏〜秋を過ぎて、今日はのんびりとキノコ探索にいそしもう、とフィールドに繰り出し、あまりキノコ無いね〜とお花や虫を相手に歩いていたのに・・・
?、これは地下生菌?、パカっと割ったら、なんとなんと、トリフちゃうか??

▶ キノコの写真

今回の観察地位置



紫色の花、アキノタムラソウと松下さんからあとで報告を頂きました。
   

リュウノヒゲ(別名ジャノヒゲ)は蒼い天空を泳ぐ竜の目玉のようだ
 

左から、ナヨタケ、ハナビラニカワタケムラサキゴムタケ、ビョウタケの一種
       

ウツボホコリ。幼時はアイスキャンデー型だが熟すとぶっと膨らんで胞子を飛ばし、繭型の綿網を残す。
   

アナタケ。最初は膜状で小さな穴が無数見られるが、次第に管孔状になる。周辺は白いが中央部はやや褐色を帯びてくる。
         

モエギタケ。いつみても緑色のキノコは新鮮。ヒダは紫灰褐色。黄色を帯びない。
     

フィールド観察風景。
   

ヨモギハムシと思われます。きれい。
   


□ 同定台の写真
今回の目玉、ホンセイヨウショウロです。
         

ドクベニタケ?、ナメコ、同裏面、ハナビラニカワタケ
       

カノシタ、同裏面、ニガクリタケ、同裏面
       

ビョウタケの一種、同左、アカキクラゲの仲間、モエギタケ
       


ホンセイヨウショウロ検鏡等写真
1 個体の写真
         

2 顕微鏡写真(胞子)
     

発生場所はどこでもよくある針葉広葉混成林で、近くのシラカシまたはコナラと共生していると思われます。
あまり腐葉が厚いところでは出来ないと言われていますが、肥えた土に半分埋まった形で見られます。(その上の落ち葉は除かないと見えません)
断面は特有の大理石模様と言われますが、今回のはそれよりシラタマタケなどの脳みそ状の風体を感じさせるものでした。(模様の細かさが(牛肉でいうサシが)粗い)
匂いはあまりしません(採取時は)。持ち帰り、置いておくと匂いが漂って来ることがあります。個体によって匂いが違います。
菌臭のもの、ほこりくさいもの、土臭いもの、これらの匂いと別に、油っぽい、べーコン様の匂いがします。この記事を書いている2週間後にもだいぶ乾燥していますが、固有の動物性油脂的なにおいが漂っています。人によってはバター、チーズ、ニンニクあるいは海苔、海苔の佃煮のような匂いとの表現がネット上では見つかります。(ネット情報ではホンセイヨウショウロでなく白トリュフ、黒トリュフ、イボセイヨウショウロ(黒トリュフ代替の日本産トリュフ)などの匂いを言っていると思われます。)
同定は室井さんにも顕微鏡写真をみていただきました。
これまでの普通のキノコと比べ相当胞子が大きく(3倍以上)いびつな袋状の子嚢に1〜2個ずつ胞子が入っています。(2個入ることが本種の特徴、1個だけの場合ウスキセイヨウショウロという別種と考えられるそうです)
昨年三木市で発見されたので、あいなでも普通に分布すると考えられます。
秋が発生の季節と思われます

▶ 採取・観察したキノコのリスト


アカキクラゲのなかま
アナタケの一種
カノシタ
ドクベニタケ?
ナメコ(栽培種)
ナヨタケ
ニガクリタケ
ハナビラニカワタケ
ビョウタケの一種
ホンセイヨウショウロ
ムラサキゴムタケ
モエギタケ
・変形菌
ウツボホコリ